秋の乾燥肌に:アーユルヴェーダのオイルケア「アビヤンガ」入門

朝晩の空気がひんやりしてきて、すねや腕がかさつくのに気づく季節になりました。アーユルヴェーダには、温めたオイルを全身になじませる「アビヤンガ」という習慣があります。インドでは毎日の身支度のひとつとして受け継がれてきたもので、特別な道具がなくても自宅で取り入れられます。この記事では、アビヤンガの意味と古典での位置づけ、オイルの選び方、具体的な手順を順番に紹介します。
アビヤンガとは
アビヤンガはサンスクリット語で「オイルマッサージ」を意味する言葉です。温めたオイルを使い、頭から足のつま先まで全身をなでるようにして塗り広げます。専門の施術者に受けることもあれば、自分の手で行うこともあり、家庭で行うものは「セルフアビヤンガ」とも呼ばれます。
毎日の習慣「ディナチャリヤ」のひとつ
アーユルヴェーダの古典では、朝起きてから夜眠るまでの過ごし方を「ディナチャリヤ(日々の習慣)」としてまとめています。アビヤンガはその中で紹介されている習慣のひとつです。古典のひとつ『アシュターンガ・フリダヤ』を引いた論文では、アビヤンガはヴァータのバランスを整える習慣として位置づけられています。
秋とヴァータ
アーユルヴェーダでは、軽さや冷たさ、乾きといった性質を「ヴァータ」と呼びます。空気が乾いて風が冷たくなる秋は、ヴァータが目立ちやすい季節と考えられてきました。そこで、しっとりとした温かいオイルを使うアビヤンガが、この季節の過ごし方として取り上げられることが多いのです。
オイルの選び方
伝統的なベースオイルはごま油です。実際には、体質や季節に合わせてオイルを選び分けるとされています。日本で手に入りやすいものを中心に、特徴を比べてみました。
| オイル | 使い心地 | 向いている季節 |
|---|---|---|
| ごま油(焙煎していない透明なもの) | しっとり重め。アビヤンガの定番 | 秋から冬 |
| ココナッツオイル | さらっと軽め。低温で固まりやすい | 夏 |
| ハーブを漬け込んだボディオイル | 製品ごとに香りや質感が異なる | 製品の表示に合わせて |
料理用の焙煎ごま油は香りが強いため、肌に使うなら透明な生のごま油か、ボディ用として作られたオイルを選びましょう。
自宅でできるアビヤンガの手順
ここでは、入浴前に行うやり方を紹介します。時間がない日は、腕と脚、足裏だけでもかまいません。
- オイルを容器ごとお湯につけ、人肌くらいに温める
- 床にバスタオルを敷き、手のひらにオイルを取って両手で広げる
- 頭皮に少量をなじませ、指の腹でやさしく押さえる
- 腕や脚は長くなでるように、ひじやひざなど関節のまわりは円を描くように塗る
- お腹や胸は時計回りにゆっくりと。最後に足裏と指の間まで丁寧に
- 5分から15分ほど置いて、オイルを肌になじませる
- 温かいお湯で入浴し、余分なオイルを軽く洗い流す
アビヤンガのあとは温かい入浴で締めくくるのが、昔からの流れです。湯船につかる習慣がある日本の暮らしには、なじみやすい順番かもしれません。
量と時間の目安
全身で大さじ2杯ほどが目安です。はじめは少なめにして、足りないところに足していくと、べたつきにくくなります。毎日が難しければ、週末だけ、あるいは脚だけといった形で、続けやすいやり方を見つけてください。
続けやすくするための工夫
アビヤンガは、一度にしっかり行うより、短くても続けることが大切にされてきた習慣です。脱衣所に専用のタオルとオイルの瓶を置いておくと、準備の手間が減ります。朝は時間に追われやすいので、日本の暮らしでは夜の入浴前に組み込むほうが取り入れやすいでしょう。オイルを塗っている間は、スマートフォンを置いて手の感触に意識を向けてみてください。数分でも、一日の終わりに気持ちを切り替えるひとときになります。
アーユルカイでは、インドのスキンケア製品をインドから直接お届けしています。オイルケアに使えるアイテムは、スキンケア商品一覧からご覧いただけます。各商品の商品ページでは、商品名・内容量・全成分などの詳細情報をご確認いただけます。
行うときの注意
- はじめてのオイルは、腕の内側に少量を塗って1日ほど様子を見る
- 傷や湿疹など、肌に異常があるところには塗らない
- オイルで床や浴室がすべりやすくなるので、足元に気をつける
- オイルが付いたタオルは、ほかの洗濯物と分けて早めに洗う
- 食後すぐや、体調がすぐれない日は控える
体調や持病、妊娠中・授乳中の方は、使用前に医師に相談してください。
よくある質問
伝統的には入浴前に行いますが、忙しい日は入浴後の温かい肌に少量をなじませる方法でもかまいません。その場合はごく少量にして、タオルで軽く押さえると服に付きにくくなります。
顔の肌は体よりデリケートです。顔には、顔用として販売されている製品を使うのがおすすめです。体用のオイルを使う場合は、必ず先に腕の内側で試してください。
アーユルカイの商品はインドから発送し、追跡番号をお知らせしています。送料は5,000円未満で500円、5,000円から9,999円で700円、10,000円以上で無料です。ご不明な点は support@ayurkai.jp までお問い合わせください。



